今回はシェムリアップ町から東北へ約62km車の1時間半ぐらいに天空の城ラピュタのモデルと言われるベンメリア遺跡を紹介致します。
ベンメリアはヒンドゥー教寺院です。
この遺跡はアンコールワット建造前の11世紀末から12世紀初頭までに平面展開型の寺院構成で作られたとされます。創建年代を明らかにする碑文はありません。この寺院の規模は少し小さいですが、アンコールワットと類似点が多く東のアンコールと呼ばれます。
往時この地はこれら東西の大 寺院、 北西のクーレン山、北東 のコーケーへ向かう交通の要衝として繁栄しました。
クーレン山南東の採掘場に近く、良質な砂岩でていねいに造営されたベン・メリアは「花 束の池」という意味をもち、三 重の回廊、十字型の中庭などの伽藍配置をとります。環濠の幅約45m、周囲約4.2kmと規模は少がらんし小さいです。東参道が大規模な貯水池に延びる配置形式や細部装飾などをアンコールワットと比べてみるとおもしろいです。
遺跡は深い森の中に埋もれており、崩壊が進んでいるため歩ける範囲も限られています。苔むした屋根の上を歩き、光の届かない回廊の中をたどる場所もあります。